地域イベントは“最強のブランディング”になる理由|介護施設が今こそ取り組むべき地域巻き込み施策とは
2025/12/01
最近、私自身も「地域イベントの広報効果」を強く実感した出来事がありました。
近所の介護施設でお祭りがあり、姉妹と甥っ子たちと一緒に参加してきました。
そのイベントを知ったきっかけは、姉がGoogleのフィードに流れてきた情報を見たことでした。
正直に言えば、その施設がすぐ近くにあることすら、それまでまったく気付いていませんでした。
実際に足を運んでみると、施設の中の一部にも入ることができ、対応しているスタッフの方や利用者の方の様子などを実際に見ることができました。
この体験を通して強く感じたのは、地域イベントこそ、介護施設が“存在を知ってもらい、良い印象を持ってもらう”ための最強の広報手段であるということです。
“介護施設を探していない層”に届く、唯一の広報手段
一般的に、介護施設に興味を持つのは「家族の介護が現実的になったタイミング」とされています。
つまり、介護施設を検索したり、資料を取り寄せたりするのは、“必要に迫られた人” に限られがちです。
一方で、今回のようにGoogleフィードを通じて、施設が主催するイベント情報が自然に届くというのは、全く別の層にアプローチできている状態です。
特に、今回のように姉がイベントを知ったのは
「老人ホーム」
「特養」
「福祉施設」
と検索したわけではなく、子育て関連・地域情報・週末イベント の流れで表示されたもの。
これはつまり、“介護施設を探していない層に対して、自然に認知を広げるチャンス”を生み出しているということです。
子育て世代こそ、実は“未来の顧客”である
イベントに反応する「子育て世代」は、介護施設にとって直接のターゲットではないように見えます。
しかし実際には、
親がすでに要介護状態
今後5〜10年以内に介護が必要になる可能性が高い
という層でもあります。
つまり、“今、介護施設の情報を必要としていないだけ”であり、潜在顧客としてのポテンシャルは非常に高いのです。
子育て世代は情報感度も高く、SNSでの発信も積極的。
「近所でこんなお祭りやってたよ」「あの施設よかったよ」とシェアされることで、施設側が意図せずとも口コミが拡散するという副次効果も期待できます。
また、子ども向けイベントに参加することで、「安心できる雰囲気」「子どもにやさしい=利用者にもやさしい」とポジティブな印象を持ちやすく、それが数年後の“施設選び”に大きく影響する可能性もあります。
“体験”はどんな広告よりも強い
今回のように、お祭りをきっかけに
施設の場所
建物の雰囲気
スタッフの人柄
利用者の表情
をリアルに見ることができるのは、広告では絶対に再現できない体験です。
特に介護施設は、「どんな場所かわからない」「暗いイメージがある」といった固定概念を持たれやすいため、リアルな体験を通じてイメージを180度変えられる数少ないチャンスが、地域イベントなのです。
ホームページとSNSで“地域イベントの力”を最大化する
大切なのは、こうした地域イベントをホームページとSNSでしっかり発信することです。
ホームページで見せるべき内容
イベントの様子(写真・動画)
スタッフのコメント
地域とのつながり
次回イベントの告知
SNSで補完すべき内容
イベント開催の告知(リーチ拡大)
当日の様子をリアルタイム投稿
子育て世代向けの“ゆるい投稿”
SNSで興味を持った人を→ ホームページのイベントレポートに誘導 → 施設の印象を強固にするという導線を作ることで、広報効果は何倍にもなります。
まとめ:地域イベントは“未来の入居者・スタッフ”をつくる活動
今回の体験からもわかるように、地域イベントは「今」利用者を増やすだけの施策ではありません。
将来の入居者家族
地域の支援者
求職者
口コミ発信者
これらすべてと接点を持てる、唯一の広報施策です。
さらに、Googleフィードのような“検索しない層”に届く入り口にもなるため、地域イベント×SNS×ホームページの三位一体運用は、これからの介護施設広報の中心になると言えるでしょう。